最終更新: 2025/4/21
A.I.VOICEとA.I.VOICE2の起動時間について、調査を行いました。
起動時間は、ソフトウェアを起動時に表示される起動画面が表示されてから、ソフトウェアが操作できるようになるまでと定義します。
結論としては、A.I.VOICEとA.I.VOICE2ともに起動時間は、スタイル数(感情数)の合計に依存します。
そのスタイル数は、
- スタイルがないキャラクターは、 1
- スタイルがあるキャラクターは、(喜び、怒り、悲しみなどのスタイル数) + 1
とカウントします。
そのため、「スタイルが3つあるキャラクター1人」と「スタイルなしのキャラクター4人」が起動時間に与える影響はおおよそ同じです。
CPU: Core i7-1065G7
RAM: 16GB
ディスク: INTEL SSDPEKNW512G8(読み込み:1500MB/s 書き込み:1000MB/s)
A.I.VOICEは、v1.4.10.0, 1.4.11.0(2025/4/21追加)
A.I.VOICE2は、Ver2.7.0, 2.8.0, 2.8.2, 2.9.0, 2.10.1(2025/4/21追加)を調べました。
結果は以下の通りでした。

A.I.VOICE2は、私の環境下では、PCを起動してから1回目と2回目以降で起動時間が変わります。A.I.VOICEでは変わりません。
PCを起動してから1回目は、2回目以降よりも起動に時間がかかります。
1回目に時間がかかる要因として考えられるものとして、
・1回目にキャッシュを作成している(ディスク側かソフトウェア側か)
・1回目は認証を行っている
のどちらかと考えていますが、他の環境ではテストしておらず、私の環境の問題の可能性もあり要因は不明です。
調査では、2回目以降の起動時間を採用しています。
また、A.I.VOICE2では、Ver2.9.0から起動が高速化しました。
起動が高速化した理由は、起動時のCPU使用率やディスクの読み込み最大量が
Ver2.8.2以前よりも増えています。
環境依存の問題が修正されたか、マルチスレッドで読み込みするようになったかなどにより高速化したと推測してます。
起動中のCPU使用率とディスクの読み込み最大量を目視で確認したところ
- Ver2.8.2:CPU使用率が20-40%、ディスク読み込み最大量が500MByte程度
- Ver2.9.0:CPU使用率が40-60%、ディスク読み込み最大量が1500MByte程度
と上昇しました。
そのため、CPUやディスクの読み込み速度がA.I.VOICE2がVer2.82以前に求めていたスペックよりも速い場合は、Ver2.9.0にて起動の高速化の恩恵を得られますが、CPUやディスクの読み込み速度が速くない場合は、あまり効果がない可能性があります。
(2025/4/21追記)
Ver2.10.0から、A.I.VOICE2では、ウィンドウの操作が可能(エディタの起動が完了)後に音源データを読み込みする仕様に変更されました。
それにより、ウィンドウが操作可能になるまでの時間が大幅に短縮されています。
そのため、Ver2.10.0からは、「ウィンドウが操作できるまで」と「全音源データの読み込みが完了するまで」の2種類の計測区間を設けています。
また、Ver.2.9.0の「ウィンドウが操作できるまで」とVer2.10.0の「全音源データの読み込みが完了するまで」を比較した場合、26.79秒から22.06秒と18%の改善が行われているため、Ver2.10.0では、音源データの読み込みと起動の処理にも改善が行われたと推測できます。
2025/4時点での最新版は、Ver2.11.0ですが、調査を行ったVer2.10.1と起動時間に関しては、違いが見受けられなかったため、2025/4/21の更新では、Ver2.10.1を対象としています。
次にスタイル数による起動時間の変動を調べました。
A.I.VOICE2において、キャラクターの割合は、A.I.VOICEのキャラクターは19人(計36スタイル)、A.I.VOICE2のキャラクターは2人(計4スタイル)となります。
結果は以下の通りでした。
X軸はスタイル数の合計、Y軸は起動時間(秒)になります。
◇ A.I.VOICE (Ver1.4.10.0とVer1.4.11.0の混合) (2025/4/21更新)

近似曲線: y = 0.4352x + 4.4192

◇ A.I.VOICE2 (Ver2.8.0)

近似曲線: y = 1.188x + 5.8452

◇ A.I.VOICE2 (Ver2.9.0)

近似曲線: y = 0.5418x + 6.0087

◇ A.I.VOICE2 (Ver2.10.1) (2025/4/21追加)
・ウィンドウ操作ができるようになるまで

近似曲線: y = 0.1749x + 3.8287

・全音源データが読み込み完了するまで

近似曲線: y = 0.4742x + 4.2551

Ver2.9.0にて、起動時間がスタイル数とキャラクター数のどちらに影響を受けているかを検証しています。(スタイル数が16の項目)
「スタイル3個のキャラクター3人(計12) + A.I.VOICE2キャラクター(計4)」(平均15.43秒)
と
「スタイルなしのキャラクター12人 + A.I.VOICE2キャラクター(計4)」(平均15.50秒)
の起動時間に大きな差はないため、キャラクターの合計数ではなくスタイル数の合計が起動時間に影響を与えていることが分かります。
各近似曲線の計算式から、私の環境下では以下のように起動時間が伸びます。
- A.I.VOICEは、スタイル1個につき0.44秒 (y = 0.4352x + 4.4192)
- A.I.VOICE2(Ver2.8.2以前)は、スタイル1個につき1.19秒 (y = 1.188x + 5.8452)
- A.I.VOICE2(Ver2.9.0)は、スタイル1個につき0.54秒 (y = 0.5418x + 6.0087)
- A.I.VOICE2(Ver2.10.0以降)は、スタイル1個につき0.17秒(y = 0.1749x + 3.8287)
また、A.I.VOICE2のVer2.10.0以降は、ウィンドウ操作が可能になった後に音源データを読み込む仕様に変更されました。
全音源データの読み込み完了までとした場合は、完了時間がスタイル1個につき0.47秒(y = 0.4742x + 4.2551)伸びます。
起動時間を減らすためにはスタイル数を減らすことが重要になります。
その方法として、以下の2種類があります。
◇ 使用しないキャラクターのボイスをアンインストールする
使用しないキャラクターのボイスをアンインストールすることで、スタイル数を削減することができます。
アンインストールのみでは、そのキャラクターのアクティベーションは解除されません。再度そのキャラクターを使用するときは、再インストールすることで使用することができます。
ただし、A.I.VOICEでは注意点があります。
A.I.VOICEとVOICEROID2は、アンインストールしたキャラクターのユーザーボイスのボイス設定は消えませんが、そのキャラクターの標準ボイスのボイス設定は消えるため注意が必要です。

A.I.VOICE2では、ユーザーボイスと標準ボイスのボイス設定ともに消えないことは確認しています。
ただし、今後のアップデートで動作が変わる可能性があるため、バックアップは取ることをお勧めします。
設定のバックアップ手順は以下の通りです。
・A.I.VOICE
上メニューの「ファイル」->「設定のエクスポート」から設定をバックアップできます。
[注意]そのエクスポートファイルには、ユーザーボイスの設定は含まれていないため、
手動でファイルをコピーする必要があります。
上メニューの「ツール」->「プロジェクト設定」から
ボイスプリセットのファイルパスにあるuser.vpcにユーザーボイスの設定が含まれます。

・A.I.VOICE2
上メニューのファイル->「設定ファイルをエクスポート」から設定をバックアップできます。
全てにチェックマークを入れた状態でエクスポートすることで標準ボイスとユーザーボイス共にバックアップできます。
◇VOICEフォルダにある使用しないキャラクターのフォルダを別のフォルダに移す
この操作に関しては、自己責任で実施をお願い致します。
A.I.VOICE、A.I.VOICE2ともにインストールされたフォルダにある
VOICEフォルダ内の各キャラクターのフォルダ内にあるボイスファイルがあるかを調べ、ボイスファイルがない場合は、そのキャラクターの読み込みを行いません。
そのため、キャラクターのフォルダをVOICEフォルダ外へ移動させることでアンインストールに近いことを行うことができます。(アンインストールではないため、何かしらの弊害が発生するリスクがあります)
キャラクターを使用する場合は、A.I.VOICE、A.I.VOICE2ともに起動していない状態でVOICEフォルダに戻すことでそのキャラクターを使用することができます。
[注意]
アンインストールをする場合と同じく、A.I.VOICE(VOICEROID2含む)では、標準のボイス設定が消えるため注意が必要です。アクティベーションは解除されません。
VOICEROID2では、VOICEフォルダ内の各キャラクターのフォルダまでのみ、ボイスファイルを探索する仕様でしたが、A.I.VOICE以降はより下層のフォルダについても探索する仕様に変更されています。
そのため、キャラクターフォルダをVOICEフォルダ外に移動させる必要があります。
この操作に関して、A.I.VOICEのキャラクターボイスをVOICEフォルダ外に移動させた状態でそのキャラクターのアンインストールを行った場合、
キャラクターのフォルダをVOICEフォルダに戻してもA.I.VOICE2でそのキャラクターが認識されなくなる問題を確認しています。
A.I.VOICEでは、そのキャラクターは認識されます。
修正するには、その問題が起きたキャラクターボイスのフォルダをVOICEフォルダ外に移動させた状態で公式からそのキャラクターのインストーラーを入手し、再インストールをすることで認識するようになります。
そのため、色々な不具合を引き起こす可能性のある操作になるため、自己責任で実施するようにお願い致します。
また、その操作により問題が発生したときに、公式へ発生した問題について問い合わせをしないでください。通常では行わない操作であるため、自身で問題を解決してください。
通常は問題が起きたキャラクターの再インストールを行うことで復旧するはずです。
自身で発生した問題を解決する自信がない場合は、フォルダを移動させる方法は行わなず、アンインストールを行ってスタイル数を減らしてください。
A.I.VOICEとA.I.VOICE2でメモリ使用量の増加量に大きな差があります。
◇ A.I.VOICE 近似曲線: y = 44.512x + 226.01

◇ A.I.VOICE2 近似曲線: y = 13.845x + 516.37

大きな差がある要因として、
A.I.VOICE以前(VOICEROID2含む)は、起動時に各キャラクターの画像ファイルをBitmap形式でRAMに保持していると推測しており、
それが原因でRAMの使用量が大幅に増えています。
また、起動時に圧縮された画像をBitmap形式に展開する処理が行われているため、起動時間に影響を与えています。(約20%増加_40スタイルだと約4秒)
それに対して、A.I.VOICE2では、スタイル数とメモリの使用量の関係から、各キャラクターの画像ファイルを圧縮した状態でRAMに保持していると推測しており、メモリ使用量が抑えられています。
また、キャラクター画像を表示するとき、その都度、圧縮された画像ファイルを参照していないことからも圧縮された画像ファイルをRAMで保持していると推測しています。
そして、キャラクター画像のサイズが起動時間に与える影響も小さめです。(約8%増加_40スタイルだと約2秒)
そのため、A.I.VOICEは、キャラクター画像を軽量化(Bitmapであるため、解像度を減らすことが重要)ができれば、起動時間を短縮することができます。
また、A.I.VOICE2はキャラクター画像を軽量化することによるメリットが少なめです。
通常の場合とキャラクター画像をアイコンのみにした場合を比較した表になります。
一部のバージョンは、キャラクター画像をアイコンのみにした場合の計測データを取得していなかったため、斜め斜線としています。
〇 起動時間の改善率

〇 メモリ使用量の改善率

<過去に行った調査>
tsts4767.hatenablog.com